高校生の頃、選択授業で採っていた授業は音楽でした。\r
理由は、身一つで授業に参加できるという
実にわたくしらしい横着なもの。\r
美術と書道と音楽の3択でしたら\
お道具の後始末がないものが一番ではございませんか。\r
まっ、それが高じて在庫の勘定をしなくて良い\r
身一つのお仕事をしているんでございますが。\r
あら、何の話でしたかしら。\r
そうそう音楽の授業のお話。\r
担当の先生は、表情豊かに歌唱指導をされる方で
とてもステキなバリトンでいらっしゃいました。\r
ご自身がオペラに出演される前には
役柄に合わせて見事な見事なヒゲを蓄えておられた・・。\r
と記憶しております。ん、怪しいか?
ある日自嘲気味に仰いましたのは
「二枚目の役はテノールで、バリトンは父親か敵役しか回ってこない。」\r
「テノール馬鹿っ。」\r
声質もありましょうが、容姿・風貌は確かに貫禄ある方。\r
立派に父親役を演じられたはずでございます。\r
昔のことはとんと忘れましたわたくし
“テノール\”と対になって出てまいります単語は”馬鹿”。\r
もっとましなことを覚えるべきでした。\r
