はなこの旧婚旅行 後編

快晴でございました。\r
正にフライト日和と申せましょう。\r

Totoro殿窓にピッタリ張り付いて、雲の撮影にご執心。\r
かと思えば、父の故郷、鹿児島付近上空では
海と森の緑がそれはそれは美しく光り輝いているのを\
眼下に臨みまして大ハシャギでございます。\r

一方、Totoro母は、座席ですっかり固形化のご様子。\r
「うー」とか「あー」とか時折漏れ聞こえる他は
那覇までの短い旅を無言で過ごされたのでございます。\r

宿まではどうにか持ちこたえたものの、気力が出ない母を部屋に残し
Totoro殿とお買い物にでかけました。\r

ここでハタと気づきました。\r
準備万端のわたくしたちと違って、母は着替えのみ抱えて参りましたことに。\r

南国にはエキゾチックなワンピース、これっきゃない。\r
街角で見つけましたものは惜しくもツーピースでしたが\r
軽くて涼しいリゾートウェアを一式、ご用意したのでございます。

はなこの旧婚旅行 前編

「お義母さん、一緒に行きません?」\r
「ええんかね?」\r

はい、これで決着、契約成立でございます。\r

嫁からこのような誘いがあったとき\r
「私はいいよぉ、二人で行っておいで。」\r
なんて仰るお人でナイことは100の100倍も承知。\r

ま、逆にそんなことを言わせるつもりなら\
初めからお誘いは致しませぬ。\r
一抹の不安は残しながらも、その夜は眠りについたのでした。\r

さて、翌日。\r
Totoro母は完璧な”三半規管弱者”、おわかりですね。\r
なにしろタクシーに10分乗ると気分が悪いのでございます。\r

そこを飛行機に乗らなくてはならないという事態です。\r
・・これ、ご存知なかったのですね。\r

沖縄まで泳ぐ気でいらっしゃったのでしょうか。\r
これにつきましては、甚だ、疑問なのでございます。\r
確か”カナヅチ”という噂も聞き及んでおりましたが\r
今思えば・・やけのやんぱちであったのだと確信致しております。