縁談

    「母から結婚しろって言われたんですよ。」
    「あら、そう?」
    「友人が合コンの世話焼きしてくれたのが知れて。」
    「なんと。」「遊ぶよりは結婚てことらしいのですが。」
    「んで?」
    「相手がいないのにどうするのって。」
    「はははっ・・・・そうだね。」「おかしいですよね、言うことが。」
    「誘導尋問でショ、母の。」「えっ?」
    「妹さん、朝早くからやってくるでしょ。」
    「そっかぁ、疑われてるんでしょうか。」
    「そうゆーもんよ。」

    「こんなに忙しいのに。」
    「で、仕事だからって実家に帰らないでショ。」
    「んんー、そうですねーっ。」

    「花を飾っているとか。」
    「あ、あれは、観葉植物です。」

    「自炊で、弁当まで作ってるし。」
    「経済的な理由ですけど・・・。」

    「おや、給料が安いって?」
    「・・・・・・・・。」

養成ギプスの成果 前編

キーボードの配列を覚えて
まずまず正確に入力できるようになりますと
次に待っておりますのは「速さ」の要求でございます。\r

10分間にどのくらい入力できれば
合格と言えますのでしょうか。\r

ある日マネージャーが手招きして仰います。\r
「試験があるんだよねー、級一つ上げて貰わないとね」\r

初試験でございます。\r
入社して2ヶ月程度を経過したばかりの身で
一つも何も、元のランクとて無いのを失念しておられるのか。\r

こんなときにはいかがお答えするものか見当がつかず
「はいっ」と咄嗟に返しておりました。\r

数字だけひたすら600秒。\r
最低のノルマは2000字、ミス率目標3パーセント以内。\r

なんと無謀なことでございましょうか。\r
カナも英字もそれなりに基準がございます。\r
それらの全てをクリアして初めて「4級」は手にできるのでした。\r

数字の練習がやっと、カナや英字はどうやって追いつきましょうか。