10代のころ、かかりつけの歯医者へ行きました。\r
そこは父と息子二人、歯科医は3人でした。\r
「ねぇ、歯医者へ行くから。」と申しますと、母曰く\r
「あそこのね、弟センセ、ベン・ケーシーそっくりなのよ。」\r
「ふ〜ん。」\r
「で、マスクを取るとがっかりなの。」\r
「そっか・・・。」\r
さて、当日のこと。\r
それまではいつも兄センセだったのに
奇しくも弟センセが担当になりました。\r
確かに、長〜い睫毛の、眼のきれいな方であります。\r
「なんだよ、この治療は・・。」\r
「いったい、どこで??」\r
「あの、こちらで・・・・。」\r
「ええっ?誰だい、こんなことしてんの。」\r
「あの、お兄さんのほう・・。」\r
「ったく、しょーがないなぁ。」\r
和製ベン・ケーシーは立腹のご様子なのでした。\r
