夕べのことであ〜る。\r
遅くからの営業活動で、帰りついたのは23時を過ぎていた。\r
約束の時刻は21時だったため、腹ごしらえはして出かけたが
ひと仕事のあとは何か腹におさめたい。\r
『さてお夜食でも』と台所に立って数分経ったときであった。\r
「ピンポ〜ン」\r
夜分に訪れるのはTotoro母か新聞の勧誘くらいである。\r
「はい?」\r
怒りの声もあらわにTotoro殿はインターホンから問いただす。\r
「ん?」\r
そのあとの様子がおかしい。\r
Totoro殿は目イッパイにドアを開け、固定したあと
何か言っている客人を残して出て行ってしまった。\r
客人は玄関口でブツブツ言っている。\r
わたくしは菜ばしを握ったままでそのブツブツを聞いていたが\r
どうもおかしい、独り言のようである。\r
「管理人は遅いから出てこなかった。」\r
戻ってきたTotoro殿の言葉であることを決意した。\r
「警察へ知らせましょう。」\r
カクカクシカジカと警察へ電話したあと
しばらくブツブツ言いながら客人は立っていたが\r
「いいです。」と言って引き上げて行った。\r
警察には丁寧にお断りとお詫びの電話を入れて
『かきあげ入り和風だし中華ソバ』を食した。\r
すっかりのびてしまったのが腹立たしかった。
