ゾクゾク・カタギ

2歳と4歳の女の子は、このあとどうなったのでせうか。\r
だいたい、銭湯に子供が二人、親は何をしてゐたんでせうか。\r

お気づきでせうが、男湯でございますよ。\r
おやぢは娘たちの様子を、鏡越しに見てゐたのでした。\r

その手にはカミソリ、おやおや、ぶっさうな!!
そうぢゃなくて、髭を剃りながら眺めてゐたのですね。\r
(イザというときは)・・の決意もあったとか申しました。\r

オジさんは幼子の剣幕に気おされたのか\r
へらへらしながら去ってゆきました。\r
流血の騒ぎは避けられたものの、皆の心の中には残骸が座り込みです。\r

妹には、『怖かった』思い出。\r
父には、(この子が男であったら良かったのに)の思い入れ。\r

そして、わたくしには
喧嘩を売られると、買いそうになるというトラウマが。