俺たちの旅 **ある冬の物語**

旅館へ向かう道筋は、なぜか鈍行列車の乗り継ぎ。\r
下関で乗り換えた列車は、なぜか満員御礼で立ちっぱなし。\r

熱はかなり高くなって来ました。\r

「どーなるのさーっ。」とは内の声。\r
しんどくってだるくって言葉にはなりません。\r
帰りたい、帰れない、座りたい、座れない。\r

無言で旅館に到着、お食事なんてとんでもない。\r
ただ眠るのみであります・・正直言ってここだけ記憶がナイ。\r

あくる朝、掃除はいいですとかなんとか言って、薬飲んで眠りました。\r
一度目が覚めて、少し何か食べて、薬飲んで眠りました。\r

薬って、『シオノギ』の顆粒で良く効く、白い、アレですね。\r
目もうつろな男と女が、どてらを着たまま過ごし\r
ときどき咳き込んでは薬を飲んでいる姿は普通ではありまっせん。\r

誰とも話さず、誰も寄せ付けず、まるで失楽園・・!!
ああこのときはまだこの言葉はなかったのデシタ。\r

とにかく怪しい!!好奇心の的となるは必定。\r
「あの二人、大丈夫だろうか。」のささやきが\r
今にも聞こえてきそうでした。\r

丸々二日を寝て過ごし、サッパリした顔になったカップルは
何事もなくチェックアウト致しました。\r

身体は無事回復しましたが、懐は予定外の散財で
極寒となったのでありました。

俺たちの旅 **ある冬の物語**

寒いのに薄着でやってきて失敗を悟りました。\r
風邪ひいている場合じゃないので
コートの袖をまくってキーボードを叩いています。\r

風邪といえばわたくしたちはキマグレ夫婦。\r
同時に病気をしないのですが、今までに2度、経験があります。\r
これはそのうちの最初のほうのお話。\r

正月が過ぎた頃、熱が出てどんどん悪くなるようでした。\r
我慢して勤務を続け、やっとのこと週末に近づきました。\r

「このまま家にいても誰も面倒見てくれないしね〜・・・。」\r

というので、どこかの宿で寝たおしちゃおうと計画を立てました。\r

・・連泊なんて新婚旅行以来サ。\r
ふらふらしながらも二人で家中をシッカリ・シッカリ掃除。\r
戻ってきたときのストレスを思えば何でもないサ。\r

山口県は川棚温泉へと向かいました。