風もゆるやかな、美しく晴れた朝でございます。\r
この爽やかさをあなたにお届けできないのが、残念でなりません。\r
さて、あの、水曜日の昼、躊躇いがちに開いた扉に続いて現れた美女は
「さくらでございます。」\r
という言葉と共に、深々と頭をお下げになったのでございます。\r
引き続きの丁寧なご挨拶の言葉が終わるまで
失礼にもしげしげとそのお貌を眺めておりました。\r
何か懐かしいような思いが、何であるのかを探しながら。\r
「『お弁当渡したらすぐに降りて来てっ』ってJoyさんが言うもので・・・。」\r
昼食がお好み焼きに決まっているらしく、たぶん近くで待機している車の
その運転者はJoy様の夫君ではないかと思われました。\r
有り難くお弁当を受け取り、風のように去る彼女を見送ったのでした。
