海の彼方

今朝から曇っていた空も、我慢が限界になってきた様子です。\r
そろそろ一雨きそうな感じがする夕暮れ、お茶を煎れに席を立ちます。\r

気温がひどく高くなくて過ごしやすい一日ではありましたが\r
「やはり五月は明るくあって欲しい」と思うのは
人のわがままというものでしょうか。\r

窓辺に立つと、風が少しひんやりとして、微かに潮の香りがします。\r
これは、南からやって来たのでしょう。\r
この町の南には海が広がっていますから。\r

・・・海の向こうには何かいいことがあるかしら。\r

山のあなたの空遠く 「幸」すむと人のいふ
噫、われひとゝ尋めゆきて 涙さしぐみかへりきぬ
山のあなたになほ遠く「幸」すむとひとのいふ

カール・ブッセを思い出すなど、感傷に過ぎたようです。\r

さて、今日は貝を手に入れましょう。\r
夕餉の献立が決まりました。