続 フォー

口に運んだ瞬間\r
「ね、プラスチックみたいでしょー?」の声がしました。\r

ちょうど息を吸い込んだところだったので
「ゴホッ」という音と共に
むせて、むせて、むせて、むせました。\r

酢醤油のかかった「プラスチック」の細切れは
しっかり閉じられた唇に邪魔をされて、口の中で上下左右に分散し\r
喉にぶつかって、食道と鼻に別れました。\r

次いで右の鼻の奥につーんと走るモノがあって
しまった!
と思ったときには、細切れは鼻の奥で止まっていたのでした。\r

なんてことでしょう。\r

急ぎ洗面所にかけつけ、片方の鼻の穴を指で押さえ
唇を閉じて息を吐きます。\r
何度も何度も吸い込んでは同じことを繰り返しますが
引っかかりは前へも後ろへもいけないようです。\r

自分のやり方が手ぬるいのではと考え直し\r
耳も塞いでみましたが事態は解決に向かいません。\r

痛いし、苦しいし、目に涙が浮かんでくるしで
全くどうしようもないのでした。