或る午後の城中 パート

皆様、夕べは熱帯夜でしたか?
ウチの長屋だけ、なんてのは勘弁して下さいよぉ。

打ち合わせが一段落して、美女たちの話が聞こえてきました。

「え゛〜っ!!」

あらまっ、面白そう、何かしら?

「彼女、長らく美容院へ行ってないそうなんです」
「あらら」
「もうすぐ一年になります」
「もひとつ、あらら」

黒髪の梅嬢は、癖毛でまとまらないのがお悩み。

「でね、私は二つツムジがあるんです」

色白の姫君はツムジのところで分け目ができないように
カットしてもらうのだとか。

若いっていーなぁ。
悩みの質がちと違いまっせ。

あら、わたくし?
言えないものぉ。