ビルがメンテナンス中なので、わたくしも美容院へ。
近頃あまり行かないので心配されたのか
または上司の圧力なのか・・・もっともこちらの方が
ずっと現実的ではありますけれど
「忙しかったのですか?」などと尋ねられました。
うふっ、ダイジョーブよ。
色の染まるリンスなどで誤魔化している日々ですから。
ところで担当のN嬢はその道の大会で二度目の優勝をし
確かに腕が良いはずなのに、実感出来ないのが残念です。
なぜなら、わたくしの髪はただ長いだけなのです。
肩のあたりから段にカットしてあって
巻き髪にしたときは美しく仕上がるとはいうものの
このところエレガントとは言い難いのです。
「いつもは?」
「はぁ、最近は根元だけ乾かしてます」
「結んで?」
「そっ、ひっくくって、おダンゴつけてます」
「・・・・・」
返す言葉がなかったようで、しばしの沈黙。
N嬢のアシスタントさんが声を殺して笑っている姿が
瞼に焼き付いた休日でした。
