珠玉

夫の実家へ墓参。

珍しく雨になったので
寺までの道のりは、しっとりとしていました。

近頃、里帰りのときには小倉の雑貨店に立ち寄ります。
小さな亀の置物を買うのが楽しみです。

翡翠のものが気持ちにピッタリだったのですが
玉(ギョク)ならあると言うことで決めました。

「幾つアルのですか」
「10個くらいになりますねぇ」

「どこに置いてイルのですか」
「金庫の上よ、貧乏してるから」

「・・・でも、買えるだけイイです」
「・・・なるほど、そーね、そうそう、ありがと」

彼女の言葉こそが珠玉でした。