容疑者が連行されるのをニュースで見ても、長い間は印象に残らないのがほとんどです。
顔がはっきりわかるのが希だからでしょうか。
被害者の不幸に胸を痛めるところまでで、意識は日常に戻ってきてしまいます。
とはいえ、一見しては内に闇を抱く必要などなさそうな人物のとき
却って視線はブラウン管に釘付けになっていることにも気づきます。
どんなに幸せそうな人にでも、それぞれの背景に色があるものだから
もしいくつか持てる条件が悪くても、己の不幸に酔わずに生きて欲しいと思うのは
お目出度い考えなのでしょうか。
