寿司

ある息子、寿司屋に行きけり。
その父、妻子を喜ばせんと店を選びたり。

をのこ、寿司とは「回る台」を順次流れくるものと存じをり
枕変わって眠れぬごとく、慣れぬ作法に戸惑ひて、一向に箸が進まん、とぞ。

母、笑ひてこの次第を暴露す。
げに、孝行なる息子なりけり。