呼び声

秋深し\

二階から三階へオフィスを移動してそろそろ10ヶ月。
初めての秋を迎えました。
例によって音に敏感なわたくし。

い〜しや〜き いもおおおお
おいしい おいしい ヤキイモっ

と聞こえたような気がしながらもキーボードを叩き続けます。 

だってサ。
幻聴かもしんないしサ。 

耳を澄ますと静かです。
やはり、と仕事を続けていると小さい音で売り声がきこえました。

そうだ、誰かが買っていたのね。
小銭入れを持って階段へと向かいました。

通りへ出でみると軽トラックの姿はありません。
遅かったか・・・いや、やってみよう。
右へ目星をつけて裏通りへ行くと、ライトがゆっくり遠ざかっていきます。

やった〜っ。

走る、走る、オレタチ・・・達じゃないけど、200メートル全力疾走。