
「小京都竹原と花火」、絵になるところを求めて車を走らせた。
いつもなら要領よく事が運ぶはずが
何故かこの日は、出かける前から迷いがあった。
片付けておく仕事があって出発が遅くなりそうだったので
心のどこかに、取りやめるべきではないか、という念がちらついていたのである。
案の定、混雑、駐車場無し。
こういうとき、粘り勝ちをする私たちもあっさりと引き上げが決定した。
夏の間走り回った疲れがあったかも知れない。
帰り道、少しだけ撮せば溜飲が下がるのではないかと
首をもたげてきた未練がましい思いに押し上げられるように
川尻付近で橋を見つけ、近くに停めた。
おあつらえ向きに駐車場、しかも他には一台しか居ないので気楽だ。
数分も海を眺めていただろうか。
車に戻って夫がエンジンをかけた瞬間、敗北感に見舞われた。
音だけで火がつかないライターの如く、愛車はカリカリ言うだけなのである。
「エンジンがかからないよぉ・・・」
ディーラーに連絡すると「バッテリーですね。広の拠点から参ります」と嬉しい回答。
気持ちが落ち着いたところでもう一度試すと、なんと、今度はエンジンがかかった。
拠点は電話で断って、広島の本社へ向かう。
一時間後、本社で部品を交換してもらう間、お茶とジュレをご馳走になった。
帰りには冷たいラーメンの袋をお土産にいただいて、ご機嫌で帰宅した。
さて、翌週末は宮崎と鹿児島まで出張の予定が入っている。
一日のうちにやり遂げなくてはならない業務だ。
前もって整備ができたことは、不思議な幸運だ。
そう日記には書いておこう!!
